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再発防止対策

信頼性向上への取組み

第2回 再発防止対策検証委員会

議事概要

1.日 時  平成19年7月24日(火)13:00〜15:20

2.場 所  能登ロイヤルホテル サフランの間 (石川県羽咋郡志賀町)

3.出席者  【委員】児嶋委員長、石田副委員長、大橋委員、沖野委員、梶委員、澁谷委員、中島委員、細川委員 (計8名、50音順)
          【会社】永原社長、濱田副社長、松長副社長、塩谷常務、鷹西品質管理部長、金井原子力部長 (計6名)

4.議事要旨

【児嶋委員長あいさつ】

○前回、私と副委員長に委員会の公開方法が一任されたが、副委員長との協議や各委員の意見を踏まえ、前回同様、委員会は非公開とし、委員会後の記者会見で公開することとした。自由で忌憚のない議論で検証を深めることが必要と判断。
○本日、4人の委員が志賀原子力発電所を見学した。臨界事故で制御棒が引き抜けた現場や、3月の能登半島地震で水銀灯が落ちた現場、使用済燃料貯蔵プール、変圧器等の現場を丁寧に説明してもらい、よく理解でき、大変参考になった。
○引き続き、再発防止対策が確実に実施されることを一般市民の視点で確認したい。
○今日は企業倫理等を議論するが、先日の新潟県中越沖地震で東京電力のトラブルがあったため、北陸電力の志賀ではどう対応しているのかも報告していただく。

【第1回再発防止対策検証委員会でいただいたご意見について】

○会社から、資料3にもとづき、第1回委員会での主な意見と会社の考え方を説明。
○委員からは特段の指摘がなく了解された。

【再発防止対策の具体的な行動計画について】

○会社から、資料4にもとづき、「企業倫理最重視への意識改革(対策No.6〜13)」、「安全文化の構築(対策No.14、15)」、「臨界事故等に対する技術的再発防止対策(対策No.25〜27)」の具体的方策、進捗状況等を報告。
○審議の結果、幾つかの意見はあったものの、北陸電力の取組みは全般的に十分なものであるとの評価であった。

<主な意見>

◆企業倫理最重視への意識改革(対策No.6〜13)
・縦軸での経営者から全従業員へのコンプライアンス教育、横軸での部門間交流等、コンプライアンスが全社的に実行に移されており、今後成果が上がることを期待。今後は、企業人としてのコンプライアンスだけでなく、市民としての規範意識が必要。まさに人間性を磨くということであり、しっかりやってほしい。
・コンプライアンス教育により、社員一人ひとりがよく考えて人間として成長していくことでしか、信頼は得られない。
・人間的な成長に期待するだけでは足りない。コンプライアンスを信賞必罰のペナルティーでバックアップすべき。
・社長は企業のコンプライアンスの体現者であり、住民に直に発信し、迅速に安心させていく重要な役割を担う。社長を含めてプレゼン能力を身につけるべき。
・原子力の安全は、技術的なことだけではなく、安全の考え方、法令、保安規定、安全協定等のロジックも重要。そういう意味で、技術的には無駄と思われる作業や設備にもシステムとしての意味があることを理解させる教育をお願いしたい。
・研修・教育の習熟度の検証方法を検討すべき。
・職場単位での集団討議では、意見を出しやすいコンプライアンスリーダーを選ぶことが大事。リーダーをローテーションすれば、意識が高まるのではないか。
また、大事な論点が見落とされないよう、事務局による適切なアドバイスも重要。
・ボトムアップの企業風土が大切。社員のディスカッションの成果が経営トップに上がることも大事。社長からのメールメッセージにより社員に刺激を与えることはできるが、社員からの意見を吸い上げることも必要。
・社長からのメールは大変評価できる。一般社員からすると社長からメールが送られてくるというのは大変なこと。

コンプライアンス:法令・ルールを順守し、企業倫理を徹底すること

◆安全文化の構築(対策No.14、15)
・地域住民の理解・納得、信頼獲得に向け、我慢強い仕組みを作ったものと評価。
原子力があることを誇りに思ってもらうためには情報公開が重要であり、そのために対策No.14と15の仕組みは大切。一生懸命やってきたことを、地域住民の視点から丁寧に説明すべき。
・「原子力本部」「地域共生本部」の説明資料は「地元と結び付いてやっていく」という気持ちがよく表れている。これを志賀町民に伝えてほしい。テレビ会議等のITネットワークの活用で、社内でも志賀町の原子力本部と富山の本店が有機的に密接に連携するシステムになっており、評価できる。
・地元住民は8年間も隠してきたことを怒っている。また、ヒューマンエラーも心配。一抹の不安も持たずに平常心で生活できるようになってほしい。
・原子力安全は、適切な(1)設計、(2)設備、(3)維持管理によって、骨太に確保されており、細かいことにビクビクしながら進めていかないと安全が確保されないというものではない。いろいろなトラブルにより、この点は誤解されやすいところであるが、中長期的な原子力利用ということも念頭において、再発防止対策と合わせて、「原子力は基本的に安全」ということもしっかり説明していってほしい。
・志賀原子力の人たちが「安全」の人文字を作っている模様がテレビで放映されていたが、地域住民も一緒になって決意を新たにするようなことはできないか。
・福井では原子力が資産であるとの認識が醸成される等、安全への意識がこの数年間で変わってきた。石川・富山もある意味で意識を変えるチャンスだと思う。

◆臨界事故等に対する技術的再発防止対策(対策No.25〜27)
・原子力のプロ育成は大事。ヒューマンエラーは起こりえるが、失敗しにくい装置やバックアップが重要。その努力を地域・国民に認識してもらうことも重要。
・元請・下請との協働体制を確立してほしい。社内だけではなく、下請を含めた教育や意識改革が非常に重要。今回の対策をきちんと実施すべき。
・臨界事故は幾重ものエラーが重なったが、作業手順などの見直しに加え、警報を「高」と「低」に分けること等の一連の対策を施すことで、再発を防止できる。
・設備の維持・管理では現場が一番大切。現場は明るく、規律的で、風通しのよい職場であるべきだが、日本の原子力行政は報告書を作れ、品質管理をしろが中心で、現場は文書作成に精一杯であり、設備を見る時間がない。保安院にはそのようなことがないようお願いしたいし、志賀町からも、現場が活性化して、物を見てしっかりと管理していけるような規制にしてほしいという要望を保安院に出してほしい。

【新潟県中越沖地震を踏まえた当社の対応】

○会社から、新潟県中越沖地震での東京電力のトラブルを踏まえた志賀原子力発電所での対応について報告。


5.配布資料
    資料1.議事次第
    資料2.委員名簿
    資料3.第1回再発防止対策検証委員会でいただいたご意見について
    資料4.再発防止対策の具体的な行動計画について


志賀原子力発電所を視察する委員志賀原子力発電所を視察する委員


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児嶋委員長(右)・石田副委員長(左)による記者会見児嶋委員長(右)・石田副委員長(左)による記者会見

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