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地上50メートルでの高所作業。「安定した電気をお届けする」という決意を代々受け継ぐ“送電マン”のスピリット。MOVIEを見る

発電所でつくられた電気がご家庭や工場に届くまでには、送電線、変電所、配電線と長い道のりを辿る。鉄塔で結ばれた地上数十メートルにある送電線は、海沿いの原子力発電所や火力発電所、山中にある水力発電所などで作られた大量の電気を高い電圧で変電所へつなぐ役割を担う。

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 福井支店の送電部門には、送電線や鉄塔の保守・補修などを行う送電課と、新たな鉄塔の建設工事などを行う送電工事チームがある。今年、大規模な工業団地であるテクノポート福井に送電する臨港変電所と三国変電所をつなぐ「臨港三国線」が新たに完成する。これにより、万が一雷などで従来の送電線から電気が送れなくなっても、このエリアへの送電が可能となる。

 送電工事チームはこの新設工事に、鉄塔建設のための測量、ボーリング調査、基礎・鉄塔の設計、工事発注など、これまでに約4年の歳月をかけてきた。そして完成を目前に、工事の最終段階となる鉄塔に張られた送電線の検査を行う。

 鉄塔に昇る前には、まずレンチなどの工具が入った重量約6kgの装備を身につけ、安全帯を念入りに確認する。地上数十メートルでの高所作業のため、どんなに小さな工具ひとつにも、落下防止対策を施している。そして、チーム全員で危険予知を徹底するため、作業に関する危険要素を洗い出し、作業分担を確認する。

地上50mでの作業はチームの中で互いに声を掛け合い、状況を確認することが大切になる

チーム全員で高所作業における危険要素を洗い出し、危険予知を徹底する

 「高所では、自分の作業に集中しながらも、互いに声を掛け合うことが、スムーズで、安全かつ確実な作業につながる。チームの息の合った連携がとても大切になる」という。こうしたチーム内での意思疎通は、業務だけでなく普段からコミュニケーションを深めていないと成しえない。常日頃からチームワークのために、雰囲気作りを大切にしている送電部門のメンバーは、互いが強い絆で結ばれ、まるで「家族」と呼ぶにふさわしい。

 チームの中での連携はもちろん、一人ひとりの経験や訓練で身につける技術力も必要だ。送電線接続部のボルトの締め付けは、弱すぎても、逆に強すぎてもいけない。決められた強さに締められているか、直径約2.5cmほどの不安定な送電線の上に身を乗り出し一本ずつ点検する。腕力と握力だけで1本の送電線の上を移動する「素乗り」は、まさに繰り返しの鍛錬で体得した技術だ。また、高所ゆえ突然の風などで予想以上に送電線が揺れることもある。地上50メートルの送電線の上では、張り詰めた緊張感の中で平常心を保てるよう心がけている。「6年経験してようやく一人前。19年目の私でも、まだベテランの域ではない」と語る。

ボルトの締め付けの確認。決められた強度で締められているか1本1本を確認する

 電気の動脈ともいえる送電線で電気が途絶えてしまうと、広い範囲で停電してしまうため、「ひとつのミスが大停電につながる恐れがある」と、常に自らに言い聞かせている。
 地上から見上げると、送電線の高所作業の様子は小さく見えたが、“送電マン”の「絶対に安定した電気を届ける」という大きな決意が見えた。

直径約2.5cmの送電線上を腕力と握力だけで移動する

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