会議の様子 1

第27回原子力安全信頼会議
2025年5月28日、当社は原子力安全信頼会議を開催しました。
議事概要
1.日 時 2025年5月28日(水) 11:15~13:25
2.場 所 志賀原子力発電所
3.出席者
【委員】
石田委員長、大場委員、倉田委員、髙松委員、能木場委員(計5名)
【当社】
松田社長、小田常務、福村常務、村田常務、藤田土木建築部長、放生志賀原子力発電所長、谷内地域共創部長、布谷原子力部長、古谷原子力本部専門部長、新開品質管理・原子力安全推進部長(計10名)
4.議事要旨
(1)北陸電力からの説明
当社から志賀原子力発電所の現況、新規制基準適合性確認審査(地震津波関係)の状況、能登地域への復興支援活動及び「隠さない風土づくり」と「安全文化の構築」を風化させない取り組みを説明し、質疑応答を交えてご意見を伺いました。
また、志賀原子力発電所2号機変圧器等を視察していただきました。
(2)委員からの主な意見
- 「安全最優先」としてさまざま活動をいただいているが、発電所が長期停止している中で行う安全最優先の判断と稼働中の発電所にて行う安全最優先の判断とでは難しさが違うのではないか。発電所が稼働している時と稼働していない時では、安全を実現しようと思うときの難しさが違うのが当然で、稼働中はより多くの葛藤があるはず。そうしたことも踏まえ、稼働を経験していない所員が増える中、改めて安全最優先の難しさや、稼働後の忙しさの中でも、守るべき安全の水準についてしっかり考え、所員同士で積極的に議論することの重要性が伝わる活動を行ってほしい。
- 他社のトラブル経験等から積極的に学び、より安全性を高める努力や自主的にリスクを下げる姿勢については、ぜひ大切にしてほしい。そのうえで、規制当局からの要求や指示を待たず、自ら考え行動した良好事例もあるのではないか。そうした良好事例の共有は、社員が北陸電力の安全文化を誇りに思えることにつながる。良好事例を含めた安全文化醸成活動を行うべきである。
- 今後、安全性向上工事や再稼働準備による繁忙期になると、安全文化の醸成状況に係る所員へのアンケート結果に変化が出ることが想定される。既に稼働している他プラントでの対応を参考に先を見据えて今からできる対策を講じることが、より良い安全文化や企業風土を定着させるために重要である。
- 今後、再稼働に向けた審査や工事が進むと現場が忙しくなり工程管理が厳しくなることが想定される。そのような状況においても、安全と品質を守るためには協力会社と一体となって取り組むことが重要であることから、日頃からフランクに意見交換できるような関係を築いていただきたい。
- 能登地域では今でも地震が散発しており一般の方々の中には不安の声もある。だからこそ能登で安全に原子力発電所が運転できることを示せれば、日本だけでなく世界の原子力発電の安全性向上に貢献できると思う。また、原子力を安全にきちんと使っていくことは非常に重要であり、国や企業の姿勢が志賀において試されているのではないかと感じている。大変だと思うが引き続き尽力いただきたい。
- 志賀2号機再稼働には地域の方々の理解が重要であり、実際に現場を見ていただくことが理解促進につながる。一方で、原子力にはセキュリティの確保という特有の課題があるため、理解促進とセキュリティの両立が図られるよう工夫していただきたい。
- 北陸電力グループによる能登地域への復興支援活動の中には、火力発電所での木くず混焼や太陽光パネル廃棄ガラス・能登瓦のリサイクルなど、環境保護に貢献する取り組みが含まれている。さらに、復興を応援する電気料金の割引メニューを創設しており、それらの取り組みをより積極的にPRすれば、北陸電力グループの努力が伝わるし、能登地域の更なる復興につながると思う。
- 北陸電力グループの「花を届けようプロジェクト」により、能登半島地震で被災した方々の仮設住宅に地元の保育園児らと共に寄せ植えした花鉢が届けられた。子供たちとお花のおかげで住民が笑顔になり、心が和み、ご近所との交流も生まれたと感謝の声を聞いた。
- 能登の人口が減少しているが、能登の復興にあたっては、人が住み、経済・社会・文化活動が持続する「新しい能登」の在り方について、志賀原子力発電所をそこに含めて模索していただきたい。
5.社長総括コメント
5月19日に実施した原子力規制委員会との意見交換では、能登半島地震での反省点を中心に話をした。また、志賀1号機の臨界事故隠しの話を率直に行い、記憶と対策を風化させず取り組んでいくことを申し上げた。本会議では、風化させない取り組みの定着・継続状況について引き続きしっかり見ていただきたいと思っている。
本日の会議でもご指摘いただいたとおり、安全最優先についてしっかりと考えて議論していき、志賀原子力発電所の安全運転と再稼働を一日でも早く成し遂げるため、地元の皆様のご理解を得ながらしっかりと事業運営していきたい。


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