プレスリリース・記者会見

「2016(H28)年度 北陸電力グループの取組み」金井社長会見要旨

2016年(平成28年)3月30日
北陸電力株式会社


 北陸電力の金井でございます。本日は、大変お忙しい中、お集まりいただき、誠にありがとうございます。日頃、皆さまには、当社の事業運営に格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。

 本日は、お手元の資料に基づき、「2016年度北陸電力グループの取組み」について、お話しさせていただきます。


■ 北陸電力グループの取り組み

 それでは資料1「2016年度北陸電力グループの取組み」をご覧ください。これは2016年度の当社グループ経営方針と主な取組みをとりまとめたものです。


 1P「はじめに」をご覧ください。

 4月から小売全面自由化がスタートし、2020年4月からは送配電部門の法的分離が予定されるなど、当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化しています。また、志賀原子力発電所の停止による厳しい電力需給や収支状況が続いております。このような経営環境のもと、以下の経営方針、「1.安定供給を確保する」「2.競争力を高める」「3.電力システム改革に適応する」「4.グループ全体の収益性を高める」「5.経営基盤を支える取組みを徹底する」この5本の柱のもと、諸課題への取組みを一層強化してまいります。


 2Pをご覧ください。1つ目の方針「安定供給」についてご説明いたします。

 まず、志賀原子力発電所の敷地内シーム問題についてですが、新規制基準への適合性確認審査の場で、これまでの調査結果に加え、当社の主張を裏付ける新たな地質データ等をもとに科学的・合理的にご説明し、再稼働へのステップを着実に進められるよう努めてまいります。当社としましては、科学的な調査データをもとに、丁寧に説明することにより、必ず敷地内シームの活動性はないことを認めていただけるものと確信しております。

 加えて、発電所における安全性向上工事についても安全・確実に進め、地域の皆さまのご理解のもと、早期再稼働を目指してまいります。


 続いて3Pをご覧ください。

 供給信頼度の維持に向けた電力設備の整備につきましては、供給力の確保に向け、諸対策を講じるとともに、現在、高稼働が続いている設備や高経年設備の更新、補修を計画的に実施してまいります。

 また、設備の保守管理・運用を確実に行うとともに、施工体制の確保を図るため昨年7月に設立しました「Eリーグ北陸」での取組みや、配電工事用ロボットの開発に向けた大学との共同研究を進めてまいります。

 また、スマートメーターにつきましては、2024年3月までに全世帯へ設置する計画であります。


 4Pをご覧ください。

 電源の低炭素化にも着実に取り組んでまいります。富山新港火力発電所 LNG1号機については、2018年11月の運転開始を目指し、安全最優先で工事を着実に進めてまいります。

 また、水力発電につきましては、これまで2020年度までに2007年度対比で年間の発電電力量を1億kWh拡大することを目指し、既設設備の改修等に積極的に取り組んでまいりましたが、この春に片貝別又発電所が最大出力で営業運転を開始することにより、4年前倒しで目標を達成できる見込みとなりました。

 今後は、従来の2020年度目標を30%上積みし、既存設備の改修や河川維持放流水の活用等に取り組んでまいります。


 次に5Pをご覧ください。2つ目の方針「競争力」についてご説明いたします。

 小売全面自由化については、引き続きお客さまからお選びいただけるよう「こたえていく。かなえていく。北陸電力」のブランディングメッセージのもと、会員制度「ほくリンク」などを通じ、お客さまのご要望にお応えできるよう努めてまいります。

 5Pには、主なサービスの内容をご紹介しておりますが、⑧に記載しましたとおり、7月を目途に新たにポイントサービスを開始する予定であります。 

 次に6Pには、先にお知らせしました新たな電気料金メニューについて記載しております。お客さまに電気の使い方を工夫していただくことで、よりお得になるメニューを設定しております。

 また7P後半には、首都圏エリアでのご家庭向けの電力販売について記載しておりますが、「北陸かがやき契約」について、第一次販売分の1,000件を募集しており、現在のところ120件程度のお申し込みをいただいております。

 当社としましては、今後も当社を選択いただけるよう、電気料金メニューやサービス拡充について引き続き検討を進めてまいります。

 それから、お手元にプレスリリースを一緒にお配りしておりますが、本日、当社はソフトバンク株式会社とサービス面での提携について具体的に協議していくことで合意いたしました。今後、相互のブランドを活かした魅力的なサービスが提供できるよう、検討を進めてまいります。

 また、「地域とつながる」コンセプトのもと、地元企業との連携につきましても、引き続き検討を進めてまいります。


 8Pをご覧ください。

 当社は、志賀原子力発電所の停止に伴う燃料費増加など厳しい経営環境に対処すべく、あらゆる分野に関して、組織・部門・グループの垣根を越えた徹底的な効率化に一丸となって取り組んでまいりました。2015年度については、石炭火力発電所の定期点検時期の見直しや、供給余力の積極的な卸電力取引所への販売などに取り組んでまいりました。

 2016年度につきましても、これまでの取組みを継続していくとともに、4月からの小売全面自由化開始による競争拡大を見据えた更なる効率化として、資材調達価格の7%低減に取り組むことにより、70億円程度の効率化を計画いたしました。


 9Pをご覧ください。

 当社は、電力の安定供給および資機材の安定調達、経済性の観点から、個別件名ごとに最適な調達方法を採用し、引き続き、調達コストの低減を進めてまいります。


 次に、11Pをご覧ください。3つ目の方針「電力システム改革」では、送配電部門の法的分離に向けた当社の取組み状況を記載しております。昨年7月に社内に設置した委員会において、会社形態等の検討を加速してまいります。


 次に、12Pをご覧ください。

 4つ目の方針「グループ全体の収益性」では、当社グループで保有する経営資源を最大限に活用し、LNG販売を含め、お客さまのニーズにお応えする総合エネルギー事業を展開し、グループ一体となり収益拡大に取り組んでまいります。


 次に、13Pをご覧ください。

 5つ目の方針では、引き続き、安全最優先やコンプライアンスの徹底を図るとともに、個人・組織の能力発揮に向けた環境を整備するため、諸施策を推進していきます。特に、女性役職者数の新たな目標を設定するなど、女性の更なる活躍推進に向け取り組んでまいります。


■今冬の電力需給実績

 続きまして、参考資料をご覧ください。今冬の電力需給実績についてご説明いたします。

 「1.今冬の電力需給バランス」に記載の通り、今冬は予備率最小日においても5.6%と、電力の安定供給に最低限必要な3%を確保することができました。

 次に、「2.最大電力と気温の推移」をご覧ください。

 今冬の日平均気温はグラフに記載の通り、概ね暖冬傾向ではありましたが、1月中旬から下旬の期間については、低気温と富山火力発電所4号機の定期点検の延長や、手取川第二発電所および敦賀火力発電所2号機のトラブルによる計画外停止が重なり、非常に厳しい需給状況となりました。

 しかしながら、お客さまに節電のご協力を頂いたことに加え、卸電力取引所の活用など、更なる供給力の確保に努めた結果、安定的に電力をお届けすることが出来ました。

 今冬の需給対策としてのお客さまへの節電のお願いにつきましては、明日3月31日をもって終了させていただきます。皆さまには、節電へのご理解・ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。今後も、電気の効率的なご使用について、ご理解・ご協力をお願いいたします。


 最後になりますが、当社グループは、引き続き北陸地域に根差した企業として地域とともに発展できるよう、以上の取組みを中心に諸課題に着実に対処し、皆さまから「信頼され選択される北陸電力グループ」を目指してまいります。

以 上

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