社長メッセージ

代表取締役社長 社長執行役員 松田 光司

災害対応で得られた知見を定着・展開し、
3Cを通じて北陸地域とともに持続的な
発展・復興をグループ一体で目指します


北陸電力株式会社
代表取締役社長 社長執行役員  松田 光司


復興への誓い

   昨年元日に「令和6年能登半島地震」が発生し、能登地域を中心に北陸地域の広範囲において、甚大な被害が発生しました。そして、この震災の影響が強く残る中、 9月には輪島・珠洲を中心に記録的な豪雨が襲い、河川の氾濫や土砂崩れに見舞われました。改めて、この地震・豪雨でお亡くなりになられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。
  地震発生直後より、「こころをひとつに能登」をスローガンに、グループ一丸となり、 協力会社や他電力の皆さまの応援も受け、被害状況の把握、電力の復旧に全力で取り組んでまいりました。このスローガンは、震災当初の復旧だけでなく、その後の 復興支援の活動の原動力にもなっております。私自身も昨年、志賀や輪島を訪れ、 従業員や共感していただいた他社の方々とともに、側溝に溜まった泥をかき出す等のボランティア活動を行いました。厳しい現状を目の当たりにし、明かりが灯ることで心も穏やかになると涙を流す人の姿、暮らしや産業を支える電気に対する人々の思い、そして我々自身も一刻も早く電気をお届けするという電気事業の使命、北陸地域の復興に貢献しなければならないという思いを強く再認識しました。
  北陸をルーツとする総合エネルギー事業者として、電力の安定供給、設備の復旧のみならず、地域に寄り添いながら、被災地の復興を『自分事』と捉え、当社グループ としてできることは徹底的に行うことを強く誓いました。

新中期経営計画の折り返し、2025年度アクションプラン

  安定供給確保と収支改善および財務基盤強化を最優先とする「北陸電力グループ 新中期経営計画〈2023~2027年度〉」(以下、新中期経営計画)を公表してから 3年目を迎えています。この2年で、聖域なき効率化や、需給収支の最大化、生産性向上等の取組みに加え、苦渋の決断ではありましたが電気料金も改定し、2024年度決算においても、連結経常利益は財務目標(450億円以上)を上回る水準を確保することができました。連結自己資本比率は20.5%となり、安定供給に必要な最低限の水準である20%に到達し、一定の成果を感じています。
 また、本年2月には第7次エネルギー基本計画とGX2040ビジョンが閣議決定されました。これにより、DXやGXの進展による電力需要増加が見込まれる中、安定供給と脱炭素化を両立する観点から、再生可能エネルギーを主力電源化する方針は継続しつつ、原子力の位置付けが明確化されました。当社グループを取り巻く経営環境の変化に柔軟に対応しながら、経営の3本柱の取組みを更に加速させ、その先にあるカーボンニュートラル社会の実現や北陸電力グループ2050年の将来像の実現につなげていきたいと考えています。
 本年は、新中期経営計画の折り返し地点であり、この計画の早期実現・達成に向けて、鍵となる年度であります。そのために、経営の3本柱は堅持しつつ、3つを強化 ポイントとした「2025年度アクションプラン」を策定しました。
 ①「災害を踏まえたハード・ソフト両面でのレジリエンス強化、知見の定着・全国への展開、および地域復興への貢献」としては、本年1月に被災地域の復興の後押しとなるよう、「こころをひとつに震災復興応援でんき」として4種類の電気料金メニュー を発表し、4月の適用開始以降、多くの申し込みを頂いています。他にも、震災がれきの火力発電所での処理や、太陽光パネルの廃ガラスや被災した能登瓦を使用した インターロッキングブロックの開発等、様々な角度から復興に向けた地域課題の解決に取り組んでいます。また、当社としては、被災設備の復旧に係るハード面だけでなく、後方支援等ソフト面の充実も重要と考えており、災害で得た知見をグループ内に定着させるとともに、全国の関係機関に展開し、北陸地域、そして全国のレジリエンス強化に貢献してまいります。
 ②「安定供給と、新規電源を含めた脱炭素化の土台固め」としては、カーボンニュー トラルの実現、安定供給・脱炭素の両立を果たしていくため、富山新港火力発電所 LNG2号機の新規建設(本年4月に発表)や志賀原子力発電所2号機の早期再稼働への着実な対応を、将来の電源の土台固めに向けて、地元の皆さまにも安心いただきながら、より一層ギアを上げて推進してまいります。
 ③「更なる利益拡大と自己資本の拡充」としては、経営環境の変化を機会と捉え、 新たな価値・サービスの提供や、グループ一体となった事業領域の拡大、AI活用等による業務効率化を図ることで、グループ収益の拡大や経営効率化に向けた取組みを強化してまいります。

経営基盤を支える取組み~人を大切にする企業文化の深化~

  当社グループは、「人材」こそが企業価値を高める原動力であり、かけがえのない資本であると考えております。従業員が能力発揮を最大化できるよう、多様で柔軟な働き方ができる制度の整備やDE&Iの推進に努めています。その結果、男性育児休業取得率100%達成の継続や「健康経営優良法人ホワイト500」の認定継続等の成果につながっています。また、従業員の働きがい・エンゲージメントの向上や、 組織の一体感醸成に向け、従業員と会社が一体となれるイベント等を実施する等、 引き続き、人的資本経営を積極的に進めてまいります。   
 また、コンプライアンスの徹底・強化等を含め、一人ひとりが希望をもって働ける環境整備を進めることで、経営の3本柱の取組みを支える基盤を、より強固なものとしてまいります。

ステークホルダーの皆さまへ

 当社グループを取り巻く経営環境が変わっても「北陸地域に安定的に電気をお届けする」という使命は不変であります。そのうえで、今後も未来志向で成長する北陸電力グループを目指し、当社の企業理念である“Power & Intelligenceで ゆたかな活力あふれる北陸を”の実現に向けて、この厳しい変革【Change】の時代の中、これを機会【Chance】と捉え、果敢に挑戦【Challenge】する3Cの取組みをより一層推進し、更なる企業価値の向上と北陸地域への貢献に邁進してまいります。
 ステークホルダーの皆さまには、引き続き当社グループの事業活動について、 格別のご支援を賜りますようお願い申し上げます。


2025年11月


代表取締役社長 社長執行役員