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2 │ダイバーシティサポートブック小松支社長小松支社総務担当副課長山下 好恵さんダイバーシティ経営の鍵を握るのは上司のマネジメントです。当社では部下のワーク・ライフ・バランスを考え、その人のキャリアと人生を応援する「イクボス」が増えています。ダイバーシティに関する取組みは。小松支社では、皆さんの能力向上を目的に「マイチャレンジ」というものを3年間実施してきました。1年を通して仕事や仕事以外で頑張りたい事について目標を立て、取り組み後には、私が小松支社の従業員約160人全員と、上司同席の上懇談し、内容を聞かせてもらったり、日頃の仕事に対する感謝を伝えたりしてきました。また、小松支社は2割が女性で、他の職場より女性が多くいますので、年に2回、上司と面談をしてもらい、何か困っていることはないかを聞いてもらっています。その際、上司が会社の様々な制度を知らないと適切なアドバイスができないので、上司向けに勉強会もしています。面談の中から出た女性の意見は職場改善に反映しています。例えば、女性の休憩スペースを増やしたり、寒いと聞けばレイアウトを変更したりしました。女性の部下から良い講師がいると教えてもらったので、女性向けにセミナーも開催しました。もちろん女性ばかりではなく、子育て中の男性向けに、仕事と子育てを両立するためのセミナーも予定しています。また、55歳以上のベテラン社員の方々の能力を上司が引き出せるように、上司向けの勉強会も予定しています。イクボスとして意識していることは。皆さんとの会話を大切にしています。会話の中にヒントがありますので、あまり自席に座っていないで、できるだけ職場を歩き回るようにしています。日々皆さんを直接見て回れば、顔色でその人の調子も分かるようになります。皆さんには、仕事だけではなく、家庭も大事にして欲しいと思っていますが、ただ「早く帰れ」と言っても逆効果です。早く帰るためには、仕事のやり方を変えないといけません。一人ひとりと会話をして、課題を洗い出し、やり方を変える働きかけをしています。プライベートの過ごし方は。私自身は、5年前に地域の子どもたちにロボット作りやプログラミングを教えるボランティア団体を立ち上げ、代表を務めています。ロボコンの世界大会にも出場し、マレーシア・インドネシアにも行きました。このような場では、会社以外のいろいろな人と知り合いになれますし、充実していると感じています。昔は、仕事ばかりしていましたので、自分がこういう上司になるとは思っていませんでした。皆さんにも、プライベートを充実させ、ワークでもライフでも活躍してもらいたいと思っています。とは?塚﨑 勝訓さん部下からひとこと塚﨑支社長はいつもフランクに接してくれるので気軽に相談ができ、良くない報告にも的確なアドバイスをもらえます。このような風通しの良い雰囲気が、仕事のスピードアップにも繋がっていると思います。また、どんなに小さなことでも「ありがとう」と声をかけてくれます。私たちを信頼してくれることが、仕事のやりがいに結びついています。イクボス部下のワーク・ライフ・バランスを考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も向上させ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)のことを「イクボス」といいます。(NPO法人ファザーリング・ジャパンが定義)明るく、楽しく、快適な職場を目指して上司の意識改革を目指しています

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