北陸電力

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ナトリウム・硫黄(NAS)電池システム〈100kW×8h,最大出力200kW〉の実証試験開始について

平成10年2月20日
北陸電力株式会社

ナトリウム・硫黄(NAS)電池システム〈100kW×8h,最大出力200kW〉
の実証試験開始について

 当社は、このほど、地域総合研究所(富山市久方町)構内に設置を進めていた電力貯蔵用のナトリウム・硫黄(NAS)電池試験設備〈100kW×8h,最大出力200kW〉を完成させ、本日から運転を開始します。

 近年、夏季の冷房需要などの著しい増加により、電力負荷の季節間、昼夜間の格差が拡大してきており、電力設備の稼働率を示す負荷率は年々低下してきています。電力供給コストを低減する上で、負荷率の改善・負荷平準化は重要な課題となっており、その対策として高効率で大容量の電力貯蔵用電池の開発が積極的に進められています。

 今回導入のNAS電池は、各種電力貯蔵用電池の中で最も実用化に近いレベルにあり、(1)エネルギー密度が鉛電池に比べて約3〜5倍と高くコンパクト化が可能、(2)自己放電がなく電池効率が90%以上と高い、(3)完全密閉型でメンテナンスが容易などの特徴があります。

 NAS電池などの電力貯蔵用システムは、電力負荷の少ない深夜帯に電力を貯蔵し、昼間のピーク時に放電することにより、変電所など電力会社に設置した場合は、負荷平準化や電力設備の効率的運用、ひいては設備投資抑制の効果が期待できます。また、ビル・工場などお客さまに設置した場合は、契約電力の減少や安価な深夜電力利用による電気料金の低減に加え、非常用電源としての活用も期待されます。

 今回の実証試験は、当面、配電線の末端や高圧需要家などに設置することを目的に、系統連系時のシステムの基本性能と信頼性の評価、ピークカットのための高出力運転など負荷に応じた効果的運転の検討および非常用電源としての機能の確認など約2年間にわたり日本ガイシ(株)と共同で、実用性能を中心に行う予定です。

なお、建設費は約2.5億円です。

以上

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