当社は、従来から環境保全を経営の最重要課題の一つに掲げ、具体的な活動の指標として2000年度目標を設定し、地球温暖化問題への対応から資源の有効活用、地域と一体となった環境保全活動に至るまで幅広い取り組みを展開してまいりました。
このたび、1997年度の環境保全活動の実績について「環境アニュアルレポート」として取りまとめましたので、お知らせします。なお、本レポートは1994年度から毎年発行しており、今回で5回目となります。
<1997年度の主な活動の概要>
1.地球温暖化問題への取り組み
COP3の開催など地球温暖化防止に向けた取り組みが活発化している中、温室効果ガスの排出抑制や回収に取り組みました。
- 原子力発電所の利用率と火力発電所熱効率の維持向上に努めた結果、CO2排出量は1990年度(基準年)の値を下回る0.095kg-c/kWhとなりま
- した。
- COP3で削減目標の対象ガスとなったSF6ガスについて、使用している電気設備の点検時にガス回収の徹底を図り、90%を回収しました。
- 移動床循環再生方式テストプラントによるCO2回収実証試験や、CO2を地底のメタンハイドレート層に注入してメタンを取り出す有効
- 利用技術の研究を進めました。
2.環境管理の充実
社内の環境管理の一層の強化を図るため、「環境管理規程」の制定や環境マネジメントシステムの導入に取り組みました。
全社的な管理体制や環境管理計画の策定、結果のレビュー方法などを体系化した「環境管理規程」を制定し、12月から施行しました。
富山新港火力発電所と富山新港共同火力発電所をモデル事業所に、国際標準化機構(ISO)の規格に基づく環境マネジメントシステムを構築しました。なお、両発電所は本年5月29日に、国際規格ISO14001の認証を取得しました。
また、環境マネジメントシステムについては、今年度、全火力発電所、原子力発電所および支店にも導入することにしております。
3.資源有効活用への取り組み
事業活動に伴い発生する産業廃棄物や一般廃棄物の有効活用を推進するとともにペーパーレス化に取り組みました。
- 石炭灰や廃コンクリート電柱、碍子くずの有効活用に努めた結果、産業廃棄物の有効利用率は82%となりました。
- 北陸地域の企業とオフィスの古紙リサイクル活動を推進し、1,904トンの古紙を回収しました。また、「オフィス・ペーパー・リサイクルか
- なざわ」では、活動の拡大と継続性が評価を受け、リサイクル推進功労者等表彰の「通商産業大臣賞」と石川県リサイクル推進功労者表彰
- を受賞しました。
- 社内パソコンネットワークの活用や会議資料の削減、両面コピー、使用済み用紙の裏面使用に努めた結果、一人当たりのコピー用紙使用量
- は対前年比で14ポイント、削減目標基準年の1995年比で8ポイント削減できました。
本レポートについて、皆様からの率直なご意見、ご要望をたまわることができれば幸いです。
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