
改正省エネ法では、従来対象にならなかった中小規模のオフィス、病院・福祉施設、ホテル、店舗・スーパー、フランチャイズチェーンなど、民生用の事業所についても、事業全体のエネルギー使用量が原油換算で一定以上であれば規制対象になります。同様に、従来規制対象にならなかった工場でも、複数の事業所を所有し、合計1,500kℓ※1以上のエネルギー使用量(原油換算)がある場合は、新たに規制対象もしくは規制範囲が広がることになります。また、温対法についても、新たに省エネ法で規制対象になる事業者に対し、二酸化炭素排出量の報告を求めるとともに二酸化炭素排出削減を促すように改正される予定です。
改正に伴い企業全体でのエネルギー使用量の把握に努めていただく必要があります。

エネルギー使用量は平成21年4月から1年間記録する必要があります。下記フロー図のとおり、企業全体での年間の合計エネルギー使用量(平成21年4月〜22年3月まで)を正確に把握し、1,500kℓ※1以上であればエネルギー使用状況届出書を平成22年度に管轄の経済産業局へ届け出なければなりません。

※1:政令公布時に正式決定。
経済産業局にエネルギー使用状況届出書を届け出ると、経済産業大臣から指定を受け特定事業者(又は特定連鎖化事業者)となります。特定事業者(又は特定連鎖化事業者)は下図に示すとおり、エネルギー管理統括者の選任、エネルギー管理企画推進者の選任、定期報告書・中長期計画書の提出が必要です。

※2:具体的な届出時期については追って公表されます。
※3:定期報告書及び中長期計画書については経済産業局の他に、工場・事業場の行なう事業の所管省庁にも提出します。
地球温暖化対策の一層の推進のためには、大幅に消費量が増加している業務・家庭部門の更なる省エネルギー対策が必要です。
そのため改正省エネ法では、住宅・建築物に係る省エネルギー対策が強化されました。
大規模建築物(床面積合計・2,000m2以上)の新築・増改築・大規模修繕等の際に、省エネ措置の届出及び維持保全の状況報告が義務づけられています。また、省エネ措置が著しく不十分である場合、所管行政庁から変更を指示され、従わない場合「公表」に加え「指示に係る措置をとるよう命令」されます。

大規模建築物に加え、中小規模建築物(床面積合計・300m2以上)の新築・増改築時にも、省エネ措置の届出及び維持保全の状況報告が義務づけられ、著しく不十分の場合「勧告」を受けます。

これまでの性能基準(PAL/CEC)・仕様基準(ポイント法)に加え、原則、延べ床面積2,000m2未満を対象とした仕様基準(簡易ポイント法)が新たに策定される予定です。この簡易ポイント法は、従来のポイント法よりも簡便に省エネ性能を評価できるように評価項目を限定しています。空調・照明・給湯などの各設備ごとに評価し、合計ポイントが100以上の場合、基準に適合します。ヒートポンプ給湯機または潜熱回収型給湯機を採用した場合は、10点が加算されます。